レナウンの倒産で店舗はどうなる?理由はコロナじゃなかった?

アパレル大手の「レナウン」が倒産し、民事再生手続きに入ったとのニュース。

このコロナショックで、アパレル業界はかなり厳しいとは聞いていたが、誰もが耳にしたことがあるアパレル大手の倒産というニュースはとてもインパクトがありますよね。

母親がよくレナウンブランドの洋服を着ていたのをおぼえているので、今ごろどうなってしまうのか心配でしかたないはず。

そして母親と同じくレナウンブランドを懇意にしている方は、「自分がよく行く店舗はどうなってしまうのだろうか?」と心配になっていると思います。

そこで今回は、残念ながら倒産してしまったレナウンの店舗は今後どうなってしまうのか?

などレナウンに関する情報をまとめてみました。

レナウンが倒産。売上低迷はお客さまのせい?

 

さっそくレナウンの店舗について調べようと思ったのですが、このニュースを知ってホームページにアクセスしている人が激増しているようでして・・・

10分ほどアクセスがつながりませんでした。

 

そしてやっとの思いでつながったので、まずは民事再生手続き開始の報告内容についてまとめてみました。

当社は、2020 年 5 月 15 日、東京地方裁判所より再生手続開始決定および管理命令を受けましたので、 お知らせいたします。管理命令の発令により、当社の管財人に永沢徹弁護士が選任されました。

なお、当社の子会社各社については、民事再生手続等の法的整理は予定されておりません。

これに伴い、当社の子会社各社の当社に対する債権について取立不能のおそれが生じましたので、併 せてお知らせいたします。

当社は今後、管財人の下でスポンサー探索を行い、当社グループの事業の維持再生に取り組むことと なります。

本件再生手続開始によって、債権者の皆様をはじめ、これまでご支援とご協力を頂きました関係各位 に多大なるご迷惑をお掛けする事態となりましたことにつき、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げ ます。

1.再生手続開始の理由
当社は、1902 年の創業以来、アパレル関連製品の企画・製造・販売を手掛け、全国の百貨店・量販

店・衣料品店等に対して卸売事業を行うほか、直営店において小売事業を行っておりますが、近年は、 消費者の衣料品に対する購買行動の多様化、節約志向による家計に占める衣類の支出割合の低下等に 伴い、売上高が低迷しておりました。

このような経営環境の中、当社は、2019年8月に中期経営計画“Target 2023”を策定し、「お客様 と深く結びつく」、「新たなお客様との出会いを増やす」、「お客様との継続的な繋がりを支える基盤を 構築する」との基本方針の下、主力事業等への選択と集中、サブスクリプションサービス「着ルダケ」 事業の本格化および EC 事業の強化、不採算・低効率な売り場の見直し等からなる効率的な経営の追 求等を目指して参りました。

しかしながら、2019 年 12 月期におきましては、消費税増税による消費低迷、夏季の台風による店 舗休業、記録的な暖冬による防寒衣料の不振などにより、主力販路である百貨店向け販売が苦戦し、 自助努力による経営改善によってはこれらの悪影響を吸収するには至っておりません。

そうした中、当社は、親会社である山東如意科技集団有限公司の子会社である恒成国際発展有限公 司に対する 2019 年 12 月期中に支払期日の到来する売掛金の回収が滞ったことにより、同期に貸倒引 当金繰入額 5,324 百万円を計上し、8,309 百万円の営業損失を計上することとなりました。また、かか る売掛金の回収遅滞にともない、同期中に入金されるはずであった同額が入金されないこととなった ため、当社の 2019 年 12 月期の現金および現金同等物の期末残高は 1,418 百万円(2019 年 2 月期の同 残高比△3,227 百万円)まで落ち込むこととなりました。

 

引用:レナウンHP「民事再生手続き開始等に関するお知らせ」

 

長ったらしいので短くまとめると

  • 1902年創業で100年以上続いてスゴイだろ
  • お客さんの買い物が多様化、節約志向で売上が下がっちゃった
  • 消費税増税・台風・暖冬で商品が売れなかった
  • 親会社にお金返せなくなっちゃった


と私には読み取れました。

2019年8月になって中期経営計画をたて、流行りのサブスクリプションサービスを始めたが時すでに遅し・・・

経営を立て直すだけの余力はなかったようです。

 

それにしても、売上低迷の要因をお客さまや環境など、外部にばかり押し付けている印象をいだいてしまったのは私だけでしょうか。

気になるレナウンブランド一覧を調査。

 

さて話を戻して、今度はレナウンブランドの一覧をまとめてみました。

 

ブランド一覧

  • エイディーアデンダ
  • アクアスキュータム
  • アーノルドパーマータイムレス
  • チャージ
  • ダーバン
  • エレメントオブシンプルライフ
  • エンスウィート
  • エンスウィート ルミエール
  • エンスウィート ルミエール デトワール
  • イーエクスクラブ
  • ヒロココシノオムコレクション
  • インターメッツォ
  • キンロックアンダーソン
  • レステラ
  • ミロワールド ドゥ エンスウィート
  • シンプルライフ レディース
  • シンプルライフ メンズ
  • スタジオ・バイ・ダーバン
  • スタジオ・バイ・インターメッツォ
  • トクコ・プルミエヴォル
  • OPUS

多くのブランドが店舗ではなく、百貨店の中にテナントを構えており、このコロナショックで全国の百貨店が休業していたあおりを、もろに受けたカタチになったのでしょう。

デパートや百貨店を訪れた時に、賑わっているところをあまり見たことがなく、ふと「このお店はやっていけるのだろうか?」と思ったことを思い出しました。

倒産の原因はコロナではなかった?

 

最近倒産のニュースをよく見るようになったせいで、すべての倒産が「コロナショックの影響」と思ってしまう自分がいます。

今回のレナウンに関しても同じようなことを思ったのですが、調べてみるとそれだけではないようです。

これらの意見がすべて正解だとは思いませんが、先ほどの売上低迷の要因を外部にばかり求めてしまう体質をみると、あながち間違いではないと感じました。

もちろんレナウンのみなさんも、相当な企業努力でなんとか耐えてきたのでしょう。

ただおそらくですが、このコロナショックでも売上をある程度確保できている企業は、少なくとも外部の要因にばかり目を向けてはいないと思います。

レナウンブランドの店舗はどうなる?

 

そして気になるのが、レナウンが倒産した後に各ブランド店舗がどうなってしまうのか?

今回は破産ではなく民事再生ということから、今後スポンサーが現れれば、事業の継続は可能かと思われます。

しかし今までと同じ規模、しかも同じ経営方針ではもしスポンサーが現れたとしても、結果は自ずと見えてくるでしょう。

個人的にはそのような状態のところに融資をしようと思いませんが、皆さんはどのようなお考えでしょうか。

かつての栄光にすがることなく、ここがチャンスだと思って、V字回復してくれることを期待しています。

 

まとめ

今回は倒産により、民事再生手続きが開始となったレナウンにてついて調査してみました。

100年も続いた老舗企業、しかも上場している大企業の倒産というニュース。

コロナウィルスの国内感染者は徐々に減ってはいますが、経済へのダメージは逆にこれから徐々に増えていくのだろうと感じています。

レナウンの倒産が「終わりの始まり」にならないことを祈ります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です