東京高検の黒川弘務検事長が辞任する意向を固めたとのニュース。
新型コロナウィルスの感染拡大で外出自粛を要請されている中、あろうことか「賭けマージャン」をしていたことが週刊文春にスクープされそれを認めました。
そこで気になるのは、検事長を辞職した後の退職金がいくら支払われるのかということ。退職金が支払われること自体に、納得がいかないといった声がとても多く、今回は黒川検事長の今後について調べてみました。
目次
黒川検事長が辞意。法案見送りのタイミングが良すぎる?
2020年5月21日発売の週刊文春がスクープした、東京高検の黒川弘務検事長の賭けマージャン疑惑。
疑惑ではなく事実だと認めたことが報道され、それを受けて黒川検事長は辞任する意向を固めたとか。
東京高検の黒川弘務検事長が辞任する意向。緊急事態宣言期間中に都内で賭けマージャンをした疑いを週刊誌が報じ辞任論が強まっていました。黒川氏は検察官では前例のない定年延長を政府が閣議決定していました。https://t.co/kWI4YAfSsc
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) May 20, 2020
検察官定年延長のニュースで「時の人」となっていた黒川検事長でしたが、まさか賭けマージャンで「時の人」となってしまうとは誰もが予想していなかったことでしょう。
それにしてもこのスクープ。一緒に賭けマージャンをしていたのは、産経新聞の記者2人と朝日新聞の元検察官担当記者。
当然これらの人も処分されてもおかしくないと思うのですが、わざわざリスクを犯してまで産経新聞の記者がリークしたのはなぜなのか?
そこは「さすが週刊文春さん!」ということにしておきましょう……
「時の人」となった黒川検事長の話題の発端は、5月8日ころから拡散され始めた「#検察庁法改正案に抗議します」といったツイート。
瞬く間に拡散され、さらに拡がりは著名人にまで及び、その様子は「オンライン・デモ」とでも表現できるほど影響力を持ちました。
5月18日には、その「オンライン・デモ」の影響を受けてか、政府は検察官の定年延長法案を見送ります。
そして5月20日には、週刊文春による黒川検事長の賭けマージャン疑惑のスクープ。
5月21日に黒川検事長は辞意を表明。
- 「#検察庁法改正案に抗議します」が拡散
- 政府が定年延長法案を見送り
- 週刊文春が黒川検事長の賭けマージャンをスクープ
- 黒川検事長が辞意を表明
特に2〜4までの間が3日間もないのですから、政府が定年延長法案を見送ったタイミングが良すぎると思いませんか?
政府は事前にこのスクープを知らされていて、世論の批判を軽減するため、週刊文春が報道する前に法案見送りを決めたと考えるのが妥当かと思います。
もしかしたら週刊文春さんはこのカードを政府にチラつかせた上で、報道するタイミングを忖度したとも考えられます。
いずれにしても、国を動かしてしまう週刊文春さんの今後のスクープから目が離せません。
黒川検事長の退職金はいくら?満額税金から支給?
さて話を戻そう。
黒川検事長の辞職が決まったことで注目されるのが、退職金が支払われるのかという問題。
もちろん……
- 早稲田高等学校〜東京大学法学部卒
- 複数の地方検察庁で勤務し法務省へ異動
- 安倍内閣の推し検事に
- 東京高検の検事長に就任
という絵に描いたようなエリートコースを歩んできたわけですから、規定通りにいけば満額支給されるのが妥当でしょう。
でも世間の声は……
黒川弘務検事長、「辞職」だと何千万円もの退職金が出ちゃうから「懲戒免職」にしないとダメですね。皆さん、ハッシュタグは「 #黒川検事長の辞職をを求めます 」ではなく「 #黒川検事長の懲戒免職を求めます 」に統一しましょう!#黒川検事長の懲戒免職を求めます
— きっこ (@kikko_no_blog) May 20, 2020
#検察庁法改正案を廃案に
すべきです。
黒川 弘務検事長が、辞任❓️有り得無いだろう❓️解雇に、当たると思われます。辞任とするなら、退職金は、受け取るべきでは無いと思います。— サッサン (@vfTD9Z9RrQFU5G9) May 21, 2020
この人の事であんなに世の中騒いだのに、最後が麻雀て。
というか、辞任だと退職金があるのでまた麻雀するんじゃ。やめてほしい。#辞任の意向 https://t.co/Rtf5xheN6A
— satomu (@satomuxsatomu) May 20, 2020
退職金ガッポリもらって、年金ガッポリついて、趙安定優良物件に天下り
新規事業立ち上げも悪くない
銀行がちやほやしてくれる#Yahooニュースhttps://t.co/JuGxpD6Hyl— にごる (@nigoryu) May 20, 2020
などと支給された退職金の使いみちまで心配する声も。
いずれにしても、辞意を表明したのは「退職金をもらうため」といわれても仕方がないでしょうね。素直に2月で退職していたら、いまごろ誰にも咎められずに「賭けマージャン」を続けていたのでしょう。
「検事総長」というノドから手が出るほど欲しかった地位を、チラつかされれば私もココロが揺らぐと思います。
私もこのスクープを自分ごととして考え、勉強させてもらいました。
さて問題の退職金の支給額ですが、もちろんハッキリした額は公表されませんので、これはあくまでも個人的な予想としてお考えください。
まずは主な検事の給与です。
区分 | 俸給月額 |
検事総長 | 146万6000円 |
東京高等検察庁検事長 | 130万2000円 |
その他の検事長 | 119万9000円 |
2010年11月の記事で少し古いデータになるのですが、ボーナスや手当などを換算し年収にすると
検事総長の年収は大臣と同額の年収約2900万円、東京高検検事長は副大臣と同額(約2800万円)、大阪など7つの高検検事長は約2400万円と、次官を超える高給取りが10人。さらに、その下に「次官級」がなんと59人もいるのである。
引用:NEWSポストセブン
と一般市民からすると夢のような金額。さらに内閣総理大臣の俸給月額が約241万円ですから、想像以上に検事長の給与が高いと思った方も多いのではないでしょうか。
そして退職金の金額ですが、計算式が複雑で計算はできませんでしたが、参考となる指標をひとつ。
最高裁長官の退職金が約1億100万円であり、その俸給月額は検事総長と比べると約0.75倍との情報があります。
検事総長の退職金も約0.75倍と仮定すると約7500万円となり、その比率を先の検事長に反映すると「約7000万円」と推測できます。
もちろんそれまでの努力や、その地位に登りつめるまでの苦労を考えると妥当な金額といえるのでしょうが、そのお金の一部が「賭けマージャン」という違法行為に使われてたかと思うと、なんだかやるせない気持ちになりますよね。
まとめ
ここまで大変な努力と苦労を重ねてきたであろう黒川検事長。
「晩節を汚す」とはまさにこのことで、今回のスクープを批判するのではなく、「人のふり見て我がふり直す」という行動に変えていきたいと思います。
あっ!?賭けマージャンをしてるわけではありませんから。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメントを残す